10月末、叔母とその娘清美が遊びに来ました。叔母は父の妹で、祖父母同様私たち姉弟の育ての親。清美は従姉妹ですが、生まれた時から守りをしていたので、歳の離れた妹のようです。気心知れた身内トリオ〜おまけに叔母と私は例の最強ばあちゃんの直弟子!?となると、普通の女子会で済むはずはありません。
午後1時半頃、自宅駐車場で出迎えると、叔母は泣きながら、私の手を握ったりハグしてきました。中津に移住してから近くなので会いたいと思いながら早2年、その間、叔母は胃や食道などの手術を受け、現在は施設に入っています。遠足前の子どものように私に会うのを待ちわびていたそうです。食べきれない位の洋菓子を手土産に、髪を染めて現れました。
叔母は気前も面倒見もよく、お喋りが大好きです。手術後体重が30キロ落ち、胃に管を入れているため食が細く、本人は言いませんが、その日の体調は優れなかったと察します。抹茶ケーキをもてなしたら「上等や〜」と言いながら、少しだけ口に運びました。私としてはいっしょにランチして、温泉にでも連れて行きたかったのですが、管があるので叶いません。まぁ、新品のスニーカーを履いてきて足腰は丈夫、何より頭の回転が良くポジティブなので、喋らせておいたらイキイキしています。

社交的な叔母は、施設での生活が合っているようです。清美が叔母の耳元で「まりこ姉ちゃん、な〜んも心配がないんやて」と声を張り上げると、「私もないわ〜」と返してきます。まぁ、お互いここまで来ると、肉体を脱ぐその日まで面白可笑しく暮らしましょう。
2人のやり取りは勝手に盛り上がりますが、その都度清美が通訳?しています。さすが親子、あうんの呼吸。が、次第に清美の声が大きくなり、終いには「あー疲れた」とぐったり。叔母が聴こえないのをいい事に、私は言いたい放題。「耳が遠いと長生きするというから、こりゃ100まで生きるわ〜」とからかうと、清美の反応は「え~~どうしよう」でした。(笑)
この機会に、最強ばあちゃんの思い出を深掘りしようと、祖母と一番長く過ごした叔母に色々尋ねました。意外だったのはカレー談議。叔母は、祖母のカレーが美味しかったと懐かしんでいます。え~~、私には「そんなに好きなら自分で作れ」と言い放ち、仕方なく、カレー粉+小麦粉+ちくわ(肉は買えなかった)入りのカレーを自作した記憶があります。どういう事!!
冷静に考えると、当時70代の祖母は料理するのが負担だったと思います。かくゆう私も、今は無理して料理したくないからなぁ〜。その代わり、料理屋で働いていた叔母が、待望の肉+ゴロゴロ野菜入りのカレーを作ってくれました。その話をしたら、清美が「まりこ姉ちゃんだってケチャップ入りのカレーを作ってくれたよ」、叔母は「あれから私もカレーにケチャップ入れるようになったよ」と、親子で口を揃えて証言?するのです。オチは「あの頃から姉ちゃん、ご飯がチョッとでルーがいっぱいやったね」でした。今でも…カレーとライスの割合は8対2です。
ひとしきり話したら、待ち構えたように叔母が「肩揉ませて」とせがみます。確かに30代の頃肩こりがひどくて、よく叔母に揉んでもらいました。逆だろーとお叱りを受けそうですが、マッサージは叔母の特技なんです。ただ、今回はさすがに遠慮したら、「早く横になり(なさい)」と、私をソファーに誘導します。もみ続けること20分位。その間、施設での話をしました。自分は最年少の入居者だから、スタッフさんにマッサージしてあげてるから、私にもマッサージしたかったそうです。「昔より力落ちたやろ?」と聞きますが、さほど変わりはありません。気持ち良すぎて陶酔しているまりちんと、背筋を伸ばし気合いの入った叔母ちゃん。足の構えがカッコイイ!高齢者虐待ではありません。

望みを果たして誇らしげな叔母ちゃん。またマッサージしに来ると張り切っています。帰り際、お小遣いを渡すと、清美が「お母さん、買った物、すぐ人にあげてしまう~~」と困っていたけど、私が「好きなようにさせたらいい」と言うと、安心して受け取りました。いつでも会えるんだけど…帰りもハグ、車の窓越しに手を握り、まるで今生の別れのようでした。
しばらくして清美から「お母さん、本当に喜んで、前より元気になったみたいです!」というメールが届きました。ドヤ顔で爆買いしている叔母の写真付き。このお菓子み〜んな施設で配るんだろうなぁと思いつつ、叔母ちゃんの笑顔に癒されました。家や家族から解放された高齢者(私も)は気楽ですね。祖母が生きていたら、きっとこう言うでしょう。楽しんじょかいい!



コメント