9月5日・6日、主治医が主催する呼吸器系の学会に出席しました。会場は福岡大学病院メディカルホール。招待状が2枚届いたので、先生と面識のある友人の中から日程の合うミユキさんを誘いました。
先生自身の発表は6日の午後からと聞いていたので、5日は挨拶と手みやげを渡すために出向きました。午後2時頃会場に着くと、スーツ姿の医師と医学生たちが熱心に傍聴し、質疑応答のセッションが繰り広げられています。どう見ても場違いな2人ですが、ステージで座長として会を進行する先生の姿を見届けました。長身(187センチ)で素敵に歳を重ねた先生はステージ映えします。ミユキさんは「カッコいい」とファン目線。私の心境は「誇らしい!」と、母目線です。(笑い)

今や「盟友」となった主治医&まりちんですが、20年前入院中に、先生は私にこう言い放ちました。「あー、ついに出会った。九州で初めての変な患者に」即、「どこが変なんですか?」と問い返す私。他にも名医&難病患者らしからぬエピソードがあり、自著「セカンドステージ」に記しています。
1時間ほど発表を拝聴した後、帰り際先生を見かけ、祝福の言葉と先生が好きなコーヒーを差し上げました。1年前から千葉県の病院に勤務している先生とは久しぶりの対面です。その時、受付で案内してくれた広報の方も加わり盛り上がりました。なぜ先生が千葉に出向いたのか?疑問でしたが、その方が言うには、関東に呼吸器の医師が少なくて呼ばれたそうです。
それにしても、いつ会っても先生は朗らかで謙虚、明るく包み込むようなオーラがあります。不思議なことに、夏風邪で閉塞感があった気管支と肺がスッキリしました。肉体は正直で、先生と会話するとわが肺が活性化するのです。これぞ、パワースポットDr.の成せる技!

その日は、博多駅近くにあるミユキさんの孫息子のマンションに泊まらせてもらいました。孫が仕事休みで実家に帰省中のため、ミユキさんが借りてくれたのです。清掃されたワンルームに、寝心地のいいベッドが用意されていました。感謝です。
私たちは早めに眠りにつき、平和に朝を迎えるはず…が、突如ガチャガチャ音がし、熟睡中の私は飛び起きました。見ると、何やらミユキさんが汗だくで格闘しています。廊下側から寝室に入るドアノブが取れ、ドアが開かなくなったのです。
時刻は1時半。管理人さんを呼べる時間ではありません。直前にトイレに行ったミユキさん。そう聞くと、急に尿意を催すまりちん。閉じ込められたまま朝まで我慢できるのか、ある意味?格闘です。最終手段として、ミユキさんは北九州にいる孫に車で来てもらうと決めました。こんな真夜中に無茶な…と思いながら、真剣に神に祈ります。そして、ミユキさんが穴に入れるネジを変えてすぐのこと、「開いたー」。悪夢が奇跡に変わった瞬間でした。
記念すべき主治医の学会イベントの日に起きたこの缶詰め事件。2人の面白エピソードとして、後々まで語り草になるでしょう。
そう言えば、ミユキさんは先生の印象的な言葉をよく覚えています。珍事件を起こした(笑)この日も力説していました。先生は、私のことを「生き証人」と明言したと。さらに、「長生きして下さい」と言われました。どちらにしても責任重大。とりあえずこの2日間は、先生の念願だった学会に出席し、長生き証人!としての務めを果たすことができました。

※写真は、20年前の呼吸器外科学会誌に載った先生の論文です。以前Googleで検索したところ、これが出てきました。まり肺(芸名)のデビュー作。やるなぁ〜。
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